あなたのお客さんの価値って何円?
私が経営者様の集客相談をするときは、「一人当たりのライフタイムバリューってどれぐらいですか?」と必ず質問します
この質問をすると、半分以上の経営者の方が、キョトンとされてしまいます。
これは、マーケティングを組み立てるうえで、とても重要な概念なので、ここでも紹介しておきますね。
ライフタイムバリューとは
1人のお客様から生まれる利益の総額のことを言います。
顧客生涯価値なんて呼び方もします。
例えば、私は近所のバーに頻繁に通っていて、毎回使う金額は2000円程度です。
1回あたりの金額は、平均よりも少ないほうかもしれません。
しかし、週に何度も顔をだすので、1年間でトータルするとだいたい15万円ぐらい使っています。
そして、それが10年続いているので、支払い総額は150万円。
粗利率が3割強だとして、私一人のライフタイムバリューは約50万円となります。
そして、そのお店が営業を続けている限り、まだまだ増えます。
結構な優良顧客ですよね(笑)
もちろん、そのお店の客は、私みたいな優良顧客ばかりじゃありません。
1回来店して2度と来ない客もいるし、1年ぐらい通ってくれたのに引っ越してしまう客もいます。
なので、一人当たりのライフタイムバリューはそういった沢山のお客様の平均をとります。
仮に平均値が2万円だとすると、それがそのお店の一人当たりライフタイムバリューです。
さて、ここからが重要なのですが、1人当たりのライフタイムバリューが分かると、使える広告費が分かります。
このお店の場合は、新規客を連れてくるために、1人当たり2万円まで支払うことができます。
仮に10万円のネット広告を出して、新規客が5人集まればトントン。
5人以上集まれば大成功です。
この意味、わかりますよね。
しかし、ライフタイムバリューの概念を知らないと、広告の効果を短期的な視点で判断してしまいます。
よくある間違いは、
10万円の広告費を使ったのに、30人の来店で、売上はたったの9万円だった。大赤字!やっぱり広告なんてダメだ。地道に口コミを広げよう。
といった考え方。
ライフタイムバリューの概念を知っていれば、30人の新規来店は大成功なのですが、それを知らないばかりに、広告を止めるという間違った選択をしてしまいます。
もし、あなたがライフタイムバリューを算出したことないのであれば、一度、計算して見てください。
ビジネスモデルが、根元から変わる可能性があります。
追伸
ライフタイムバリューの計算方法は、検索すれば出てきますので割愛します。
ちなみに、細かく計算しだすと、キャッシュフローの状態や、ビジネスに対するあなたの考え方によって、算出の仕方が変わります。
例えば、顧客が他の顧客を紹介してくれることも想定すると、1人当たりの価値が膨らみます。
なので、あまり細かい計算にこだわるのではなく考え方を理解して、ざっくりと計算するのがおススメです。
追伸2
大企業のビジネスの大半はライフタイムバリューをめちゃめちゃ意識しています。
例えば、健康食品の通信販売、保険、ソーシャルゲームアプリの課金、携帯キャリアなどはLTVが大きいから、あれだけ広告に力を入れることができています。