ネット広告(PPC広告、リスティング広告)の自社運用を始める方法
PPC広告の自社運用は、初めての方には少々ハードルが高いかもしれません。最初は管理画面の操作方法がわからず、専門用語が多くてヘルプを読んでも理解できないことがあるでしょう。しかし、時間をかけて取り組めば自社での運用には多くのメリットがあります。
自社運用のメリット
(1)運用コストを抑えられる
代理店にネット広告を依頼すると、一般的に広告費の10〜20%を運用手数料として支払う必要があります。自社で運用すればこの手数料を削減できます。しかし、運用にかける時間や担当者の人件費は考慮すべきコストです。
(2)広告運用に本気になれる
代理店に運用を任せると、広告費に対する責任感が希薄になることがありますが、自社で運用すれば、自分のビジネスに直結するため、真剣に取り組むことができます。結果として、クリエイティブな改善がしやすくなります。
(3)成果が見えやすい
PPC広告の成果は、アクセス解析ツールを使って数値で確認できます。電話問い合わせや資料請求のようなコンバージョンも数値化可能ですが、誤クリックや営業電話のようなノイズデータも含まれてしまうこともあります。自社運用ならこうしたデータを丁寧に分析し、改善を図ることができます。
(4)ノウハウが蓄積される
最初は運用が難しく感じるかもしれませんが、経験を積むことでノウハウが蓄積され、将来的に代理店に委託する際も、運用内容を把握しやすくなります。この知識は、長期的なコスト削減とパフォーマンス向上に繋がります。
最初に始める広告会社はどこ?
PPC広告を始める際に利用する広告プラットフォームとして、主に次の3つがあります。
- Google広告
- Yahoo!広告
- Facebook広告
これらの中でも、初心者にはGoogle広告をおすすめします。以下に理由を示します。
Google広告をおすすめする理由
- Googleは検索エンジンシェアが大きく、リーチできるユーザー数が多い
- ヘルプページや解説が豊富で、初心者でも学びやすい
- Googleアナリティクスと連携が容易で、効果測定がしやすい
まずは検索広告(リスティング広告)から始める
Google広告には「ディスプレイ広告」と「検索広告」の2種類があります。最初は、リスティング広告である検索広告から始めることをお勧めします。理由は以下の通りです。
検索広告をおすすめする理由
- ユーザーが積極的に検索しているため、今すぐ客にアプローチしやすい
- 費用対効果が数値で見えやすい
- 設定が比較的簡単で、直感的に理解しやすい
ただし、ライバルが多いため、クリック単価が高騰しやすいというデメリットもあります。運用に慣れたら、ディスプレイ広告も併用する戦略を考えると良いでしょう。
目標を設定し効果を計測する
広告を運用する際には、まず何を達成したいかという明確な目標を設定しましょう。目標は商品の販売、問い合わせの獲得、資料請求、メルマガ登録など様々です。これらの目標を「コンバージョン」と呼びます。コンバージョンを計測するためには、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを活用して、以下のような数値を確認しましょう。
- どのキーワードでコンバージョンが多く獲得できたか
- 1件のコンバージョンにかかった広告費(コンバージョン単価)
- コンバージョン率(訪問者のうち何%がコンバージョンに繋がったか)
こうしたデータを把握することで、広告運用の効率を上げ、収益性を向上させることができます。
ランディングページを最適化する
広告をクリックした後に訪れるページがランディングページです。このページで商品の詳細を伝え、ユーザーに行動を促すことが重要です。広告とランディングページは密接に連携しており、両方の最適化が広告の成功に欠かせません。
広告の仕組みや機能について勉強する
ネット広告を自社で運用するなら、広告の基本的な仕組みや機能についての知識を深めることが不可欠です。例えば、Google広告ではスマートフォンのアプリ内広告が無駄なクリックを生みやすいことがよく知られています。このような問題を避けるために、広告の設定方法を理解しておきましょう。
最新の運用ノウハウを得るためには、Google広告や他の広告プラットフォームのヘルプページを利用するのが最も効率的です。情報は日々更新されているため、定期的に確認し、最新の知識を身に付けましょう。