ペンギンアップデート・パンダアップデートから回復した方法
突然のアクセス減
これは、うちが昔から運営している中規模サイト(以下:該当サイト)の週別セッション数です。
運営開始からアクセス数が順調に増え続け、2012年1月には、1か月あたりのセッション数が約35万、ページビューは約220万まで成長していました。
ところが、2012年4月からアクセス数が激減。
2012年8月にはピーク時より74%も減ってしまいました。
時期的にみると、恐らく2012年4月に実施されたペンギンアップデートと、同年7月に実施されたパンダアップデートの影響をもろに受けたと考えられます。
2012年4月から導入されたグーグルの検索アルゴリズムの改善のこと。
リンク購入やスパム行為など、googleの品質ガイドラインに違反するサイトの順位を下げる目的で導入された。
パンダアップデートとは
2012年7月から導入されたグーグルの検索アルゴリズムの改善のこと。
品質の低いサイトの順位を下げ、品質の高いサイトの順位を上げることを目的としている。
正直言って、ペナルティを受けるようなことをした覚えは全くありませんでした。
スパム行為は行っていないし、リンク購入もしていません。
グーグルが聞きわけのいい会社なら怒鳴りこんでやりたいぐらいの気持ちです。
しかし、現にアクセスは減ってしまい、このサイトから上がる収入も激減してしまいました。
なんとかなしなければ。
この日から、ペナルティ回復のためにあらゆる方法を試し、2014年11月現在は、ほぼ回復を果たすことができました。
この記事は、ペナルティから回復するまでに、何を行ったのかを記したものです。
実際にやったこと
グラフでアクセス減の時期を見ると、ペンギンアップデートの時期とほぼ重なっています。
とはいえ、ペンギンとパンダの両方の可能性を考え、怪しいと思うことは全て改善しました。
ペナルティ回復のためにやったことは、大きく分けると次の二つです。
・リンクの透明性を確保
・価値のあるコンテンツを作成
この二つのために、次から挙げる施策を行いました。
ただし、前置きをしておきますが、以下の施策を行ったことで、結果的にペンギンからの回復をしましたが、これが本当に正しかったのはいまだに不明です。
ご存知の通り、グーグルは順位変動の理由を教えてくれないし、ペンギン、パンダの仕組みも公開していないからです。
中には、全く意味のないこともあったかもしれません。
しかし、全て、何かしらの根拠を持ってやったことです。
もしあなたが、いまだにペナルティから回復できず、以下の施策を全て行ったとしても、回復できるかはわかりません。
1.不自然なリンクを否認
ウェブマスターツールのリンク元を確認してみると、よく分からない低品質なブログから大量の被リンクがありました。
「関連するサイトに発リンクをするとSEO効果がある」という見解があるので(ハブサイトとして認識される)、それを期待して、質の低いアフィリエイトサイトなどが、該当サイトに発リンクしていたのです。
しかも、そのリンクは、自動プログラムで大量に作成されたブログのサイドバーにあるので、被リンク数が数千を超えるという、とんでもない状況でした。
このようなリンクを、「リンク購入」、「リンクプログラム」、「サテライトリンク」などと認識された可能性は捨てきれません。
googleはネガティブSEOは起こり得ないと言っていますが、怪しいものです。
そこで、リンク否認ツールを使い、こうした低品質なブログからの被リンクは全て否認しました。
否認することで、かえって悪影響がでることも心配しましたが、特に問題はなかったようです。
→リンクを否認するには
2.相互リンクページを削除
相互リンクという仕組みは、長らくSEOに効果的と言われていて、該当サイトも、2005年の公開当初から当然のように相互リンクを行っていました。
ところが、最近になってgoogleは、過剰なリンク交換、相互リンクのみを目的としたパートナーページを作成することをペナルティの対象とすることを明言しました。
それを受け、該当サイトの相互リンクのページは完全に削除しました。
3.外部サイトへのリンクにrel=”nofollow”を付ける
リンクプログラムに参加しているとみなされないように、外部サイトへリンクするとき、リンク先のコンテンツに信頼がおけない場合はrel=”nofollow”をつけました。
特に、アフィリエイト広告のコードは全てnofollowをつけました。。
(タグを改変することを禁じているアフィリエイトASPもあります)
例
[html]<a href="https://www.google.co.jp/" rel="nofollow">Google</a>[/html]
4.ソーシャルボタンを設置
google+、フェイスブック、ツイッター、ポケット、feedly、LINEのボタンをサイト内に設置しました。
2014年1月の時点でgoogleは、ツイッターのつぶやきや、フェイスブックのいいねといったソーシャルシグナルを検索順位を決める要因に使っていないとアナウンスしています。(Are pages from social media sites ranked differently?)
しかし、それでも以下の理由により、ソーシャルボタンをサイト内に設置する価値はあります。
・ユーザーに評価されているコンテンツがわかり、今後のコンテンツ作成にフィードバックできる
・まとめサイトや他サイトのブログなどでも紹介される機会が増える
・検索クローラーの訪問回数が増える
5.canonicalタグを適切に使用
ランディングページをA/Bテスト(googleアナリティクスのウェブテストや、スプリットURL)した際に、重複コンテンツが発生したまま放置していました。
それをcanonicalタグで正規化しました。
[html]<link rel="canonical" href="http://crossline.jp/wp/blog">[/html]
6.内容の薄いページをnoindexに
問い合わせ、サイトの概要、プライバシーポリシーなど、広告の分量が多いページなど、コンテンツとしての価値が低いページは、[noindex,follow]のメタタグを使って、インデックスから削除しました。
[html]<meta name="robots" content="noindex,follow">[/html]
(*私は、[noindex,nofollow]にはしない方が良いという見解です。)
7.見出しタグ(h1、h2、h3)を細分化
テキストの分量が多い記事は、適切な小見出しがないと読む気が失せてしまい、コンテンツに満足してくれないと考えました。
そこで、見出しタグ(h1、h2、h3)を使って、パラグラフに小見出しをつけ、記事を階層化しました。
見出しの言葉は、SEO的なキーワードではなく、読者の注目を惹く言葉を選びました。
8.重要なワードを太字に変更
見出しタグと同様、文章を読みやすくするために、重要な言葉や要点を太字に変更しました。
9.1000文字以下のコンテンツを加筆
文字数の量はSEOの要件に入っていないとされますが、作り込んだコンテンツはそれなりの量になるのが通常と考えられます。
該当サイトでは、その目安を最低1000文字としました。
1000文字以下のページは、加筆して1000文字以上にしました。最大で1万文字以上のページもいくつかできましたが、やはりそうしたページは上位表示しやすいと実感できます。
また、どうしても1000文字に満たないページは、低品質なコンテンツとみなされることを恐れて、削除するかnoindexとしました。
10.アイキャッチ画像を追加
テキストのみのページは圧迫感があり、初めから読む気が失せてしまうと考え、全てのページのコンテンツ上部にアイキャッチ画像を入れました。
グラフや表はイラストレーターで作り、アイキャッチ用の画像は「Fotolia」「画像素材【PIXTA】
」など安く購入できる画像販売サイトを利用しました。
11.図、表、イラストを追加
専門書や実用書をみると、図や表、イラストなどの資料があり、テキストの説明を補足しています。
これがあれば、読者も読みやすいし、理解も深まります。
これを真似して、既存ページに、補足資料としての画像を追加しました。