リフォーム会社がネット広告を始めることについて
「最近、チラシの反応が落ちてきた」
この言葉を、私はリフォーム会社の経営者から何度も聞いてきました。
かつては地域にチラシを配れば、お客様から自然と問い合わせが入る時代がありました。
しかし今は、多くの人がスマホで検索し、数社を比較してから問い合わせる時代です。
つまり、これからのリフォーム会社にとって一番大切なのは、“ネットで見つけてもらうこと”。
この記事では、私が実際に試行錯誤してきた「ネット広告の始め方と考え方」を、できるだけ具体的にお伝えします。
ネット広告の目的は「売る」よりも「見つけてもらう」こと
ネット広告と聞くと、「すぐ売上につながるもの」と思われがちです。
しかし、私は少し違う考えを持っています。
ネット広告の第一の目的は、候補に入ることです。
今の消費者は「外壁塗装 ○○市」「お風呂リフォーム 費用」など、自分で調べてから行動します。
この検索の中で自社が“候補の1社”として表示されること。これがスタートラインです。
「見つけてもらえなければ、選ばれることもない」。
これが、私がネット広告を始めたきっかけでもあります。
「小さな仕事」から信頼を積み上げる二段階戦略
私は広告を出すとき、2つの軸で考えています。
| 戦略 | 特徴 |
|---|---|
| 高単価案件狙い(外壁塗装、全面改装など) | 競合が多く、クリック単価が高い。成果が出るまでに時間がかかる。 |
| 小さな仕事から関係をつくる(ドア交換、水回りの修繕など) | 単価は低いが問い合わせ率が高く、信頼関係を築きやすい。 |
特に中小のリフォーム会社にとっては、②の「入口戦略」が有効です。
小さな工事で関係をつくり、次のリフォームや紹介につなげる。
ネット広告は“売り込みの道具”ではなく、“出会いを設計する仕組み”だと捉えています。
私が実践しているネット広告3ステップ
ステップ①:まずは「試す」
ネット広告は、最初から大きな予算をかける必要はありません。
Yahoo!やGoogleの初回広告クーポンを使えば、数万円でテストできます。
「やる前に悩むより、やりながら学ぶ」。
これが私の基本方針です。最初は誰でも初心者です。とにかく一度出してみることが大切です。
ステップ②:数字を「見る」
広告を出すと、どんな検索キーワードで、どんな地域から反応があるかがデータで分かります。
この数字を見て、「お客様がどんな悩みで探しているのか」を想像してみてください。
思っていた層と実際に反応している層が違うこともよくあります。
数字を見ると、自社の強みやお客様のニーズが浮かび上がってきます。
ステップ③:少しずつ「磨く」
1〜2か月運用したら、クリック率が高いキーワードに絞り込み、広告文を改善します。
同時に、自社サイトの見やすさや問い合わせフォームの使いやすさもチェック。
「広告」と「ホームページ」はセットで考えることがポイントです。
ネット広告は一度出して終わりではなく、磨き続ける投資です。
まとめ:広告費は“費用”ではなく“投資”
多くの経営者が「ネット広告は難しそう」「お金がかかる」と感じています。
確かに最初は試行錯誤の連続です。ですが、続けるうちに“お客様がネットでどう探しているか”が分かるようになります。
その気づきが、今後の集客やサービス改善のヒントになります。
広告費は「費用」ではなく「未来への投資」。
一度試してみることで、確実に見えてくるものがあります。
小さく始めて、数字を見ながら改善していく——これが、リフォーム会社がネット時代に生き残るための第一歩です。
